隷属なき道 AIとの競争に勝つベーシックインカムと一日三時間労働
- 著者: ルトガー・ブレグマン 訳者: 野中香方子
- 書籍
- 出版社:文藝春秋
- 発売日: 2017年5月
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◎ピケティに次ぐ欧州の新しい知性の誕生◎ オランダの29歳の新星ブレグマンが、「デ・コレスポンデント」という 広告を一切とらない先鋭的なウェブメディアで描いた 新しい時代への処方箋は、大きな共感を呼び、全世界に広がりつつある。 最大の問題は、人間がAIとロボットとの競争に負けつつあること。 その結果「中流」は崩壊し、貧富の差は有史上、もっとも広がる。 それに対する処方箋は、人々にただでお金を配ること、週の労働時間を15時間にすること、 そして国境線を開放することである。 それこそが、機械への『隷属なき道』となる。 【目次】 ■第1章過去最大の繁栄の中、最大の不幸に苦しむのはなぜか? 産業革命以降の2世紀で、長く停滞していた世界経済は250倍、1人当たり の実質所得は10倍に増えた。これは中世の人々が夢見た「ユートピア」なのか? ではなぜ、うつ病が歴史上かつてないほどの健康問題になっているのか? ■第2章福祉はいらない、直接お金を与えればいい 生活保護や母子家庭手当て、就学援助、幾多ある福祉プログラムを全てやめる。 そのかわりに全ての国民に、例えば一律年間150万円の金を与える。それが ベーシックインカム。ニクソン大統領はその実施をもくろんでいた ■第3章貧困は個人のIQを13ポイントも低下させる ベーシックインカムがなぜ有効なのかは、貧困がもたらす欠乏の害を調査する とわかる。貧困はIQを13ポイントも下げる。奨学金や有効な教育プログラム にいくら投資しても、そもそも貧困層にいる人は申し込まないのだ ■第4章ニクソンの大いなる撤退 60年代初頭、ベーシックインカムは、フリードマンのような右派から ガルブレイスのような左派まで大きな支持を得ていた。それを潰したのは一部の 保守派が持ち出してきた19世紀英国での失敗だった。ニクソンに渡された報告書 ■第5章GDPの大いなる詐術 ロシア人教授クズネッツが80年前に基礎を築いたGDPは進歩を表す神聖なる 指標だ。だがGDPは多くの労働を見逃し、医療や教育のサービス分野でも 効率と収益に目を向ける。人生を価値あるものにする新しい計器盤を検討する ■第6章ケインズが予測した週15時間労働の時代 ケインズは1930年の講演で、「2030年には人々の労働時間は週15時間になる」 と予測した。ところが、産業革命以来続いていた労働時間の短縮は70年代に 突然ストップした。借金によって消費を拡大させる資本主義の登場 ■第7章優秀な人間が、銀行家ではなく研究者を選べば 「空飛ぶ車が欲しかったのに、得たのは140文字」とピーター・ティールは 揶揄する。過去30年の革新は富の移動に投資されてきた。優秀な頭脳が銀行員 や会計士よりも研究者や技術者を選べば、才能はより社会に還元されるのだ ■第8章AIとの競争には勝てない 産業革命時代、織物工は蒸気機関に仕事を奪われた。そして今、AIとロボットが 「中流」と呼ばれる人々の仕事を奪う。その結果、富の不均衡は極大化する。 今こそ、時間と富の再分配、労働時間短縮とベーシックインカムが必要だ ■第9章国境を開くことで富は増大する 西側世界は途上国支援のために50年で5兆ドルを投じてきた。だが国境を開けば 世界総生産は67~147%成長し、65兆ドルの富が生み出される。わずか62人が 35億人の総資産より多い富を所有する偏在の要因は国境にある ■第10章真実を見抜く一人の声が、集団の幻想を覚ます 1954年12月21日に洪水が来て世界は滅亡する。そう予言した主婦とそれに 付き従った人々。その予言が外れても信者たちは信念を変えない。だが、 一人の真実を見抜く人の勇気ある声が幻想を崩し、現実を変えることもある ■終章「負け犬の社会主義者」が忘れていること この本で提案したのは、大きな路線変更だ。奴隷制度の廃止、女性の解放も、 唱えられた当初は、正気の沙汰とは考えられていなかった。そうした 「大きな政治」を左派は思い出し、右派も同調する変革へと進むべきだ ■解説欧州の新しい知性の登場日本語版編集部 |
この商品の説明
著者/アーティスト
著者: ルトガー・ブレグマン 、 訳者: 野中香方子
目次
第1章 過去最大の繁栄の中、最大の不幸に苦しむのはなぜか?;第2章 福祉はいらない、直接お金を与えればいい;第3章 貧困は個人のIQを一三ポイントも低下させる;第4章 ニクソンの大いなる撤退;第5章 GDPの大いなる詐術;第6章 ケインズが予測した週一五時間労働の時代;第7章 優秀な人間が、銀行家ではなく研究者を選べば;第8章 AIとの競争には勝てない;第9章 国境を開くことで富は増大する;第10章 真実を見抜く一人の声が、集団の幻想を覚ます;終章 「負け犬の社会主義者」が忘れていること
商品仕様
- アイテム名:書籍
- ページ数:308p
- 大きさ:19cm(B6)
- 出版社:文藝春秋
- ISBN-10:4163906576
- ISBN-13:9784163906577
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