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この時代を生き抜くための経済学入門の決定版!英語原文でケインズに触れるコラムや関係する経済学者列伝も収録。 ”Inthelongrunwearealldead.Economistssetthemselvestooeasy,toouselessataskifintempestuousseasonstheycanonlytellusthatwhenthestormislongpasttheoceanisflatagain.” 「長期的に見ると、われわれはみな死んでしまう。嵐の最中にあって、経済学者に言えることが、ただ、嵐が過ぎれば波はまた静まるであろう、ということだけならば、彼らの仕事は他愛なく無用である。」(本書より) ジョン・メイナード・ケインズの名を知らぬ者はいないはずだ。20世紀最大の経済学者としてその名は、経済学の世界を越えて日々口にされている。ただ、大著『雇用・利子および貨幣の一般理論』はいまだに「財政赤字主義」などと誤って紹介されることが多い。 こうした状況は現在に至るまで全く改善されていない。それどころか「ケインズ反革命」の最終的な帰結ともいえるリーマンショック以降、その傾向には拍車がかかっているとさえ言えるだろう。 本書は、当代を代表する経済学史家が初歩からケインズを解説する入門書である。ハーヴェイ・ロードでの出生、ブルームズベリー・グループにおける活動、リディア・ロポコヴァとの結婚といった重要な伝記的事実を押さえるとともに、セイの法則▽貨幣数量説▽乗数理論▽流動性選好説▽IS/LM分析▽フィリップス曲線▽自然失業率仮説――など現代経済学の基本枠組みをこれ以上ないほど分かりやすく説明している。 加えて、コラムでは、ケインズの英語原文を掲載し、大学での原典講読さながらに、その読み方と学説上の意味を詳述。巻末に現代経済学者列伝を付し、生き抜くための経済学入門の決定版とした。 [目次] 序章 第一章経済学者への道 関連年表1 経済学者とはどんな人間か/ケンブリッジに生まれる イートン校からケンブリッジへ/「ザ・ソサエティ」での議論 ムーアの思想/無視されたムーアの「道徳」/経済学への関心 官僚への道/大不況と帝国主義??イギリスの歴史的段階 キングズ・カレッジのフェローへ/ケインズの「確率」概念 ケインズ『貨幣改革論』を原文で読む 第二章「パックス・ブリタニカ」の終焉のなかで 関連年表2 第一次世界大戦とヨーロッパ情勢/大蔵省の国際金融問題担当へ 平和条約の内容に失望/『平和の経済的帰結』を出版 ジャーナリストとしてのケインズ/金本位制度とは何か? 金本位制度への復帰をめぐる議論/デフレ政策と金本位制度 デフレ政策に対するケインズの批判/貨幣価値の不安定はなぜ問題なのか 三つの政策問題/ロシアのバレリーナとの結婚/ロシアに何を見たか 海外投資から国内投資へ/深刻な世界不況とイギリス ケインズ『自由放任の終焉』を原文で読む 第三章有効需要の原理 関連年表3 新しい経済学への志向/貨幣数量説とは何か? マーシャル型の貨幣数量説/ケインズの『貨幣改革論』 『貨幣論』の新しさ/研究会「サーカス」の批判/古典派の「セイの法則」 「有効需要の原理」の構想/国民所得の決定メカニズム 図を使って説明すると/角度を変えて説明すると 乗数と「節約のパラドックス」 投資の増加はその乗数倍の国民所得の増加をもたらす 投資はどのように決まるか/利子率をどう捉えるか 流動性選考説の考え方/金利生活者の「貨幣愛」批判 自由主義の再定義へ ケインズ『一般理論』を原文で読む1 第四章ケインズから現代へ 関連年表4 「革命児」の自覚/第二次世界大戦前夜のイギリスの役割 ケインズの最後の仕事/新古典派総合/アメリカのケインジアン 経済諮問委員会とアメリカ経済/フリードマンの自然失業率仮説 ルーカスの「ケインズ反革命」/マネタリズムと供給重視の経済学 「赤字漬け民主主義」批判/左派ケインジアンたちの批判 「ただ一人の非ケインジアン」/経済学はモラル・サイエンスである ケインズ『一般理論』を原文で読む2 終章 ケインズを理解するための経済学者列伝 参考文献 人名索引 著者について 根井雅弘(ねい・まさひろ) 1962年生まれ。1985年早稲田大学政治経済学部経済学科卒業。1990年京都大学大学院経済学研究科博士課程修了。経済学博士。現在、京都大学大学院経済学研究科教授。専門は現代経済思想史。『現代イギリス経済学の群像』(岩波書店)、『経済学の歴史』(講談社学術文庫)、『シュンペーター』(講談社学術文庫)、『サムエルソン『経済学』の時代』(中公選書)、『経済学再入門』(講談社学術文庫)、『ガルブレイス』(白水社)、『企業家精神とは何か』(平凡社新書)他多数。 ※2017年5月現在のものです |
この商品の説明
著者/アーティスト
著者: 根井雅弘
目次
第1章 経済学者への道(経済学者とはどんな人間か;ケンブリッジに生まれる ほか);第2章 「パックス・ブリタニカ」の終焉のなかで(第一次世界大戦とヨーロッパ情勢;大蔵省の国際金融問題担当へ ほか);第3章 有効需要の原理(新しい経済学への志向;貨幣数量説とは何か? ほか);第4章 ケインズから現代へ(「革命児」の自覚;第二次世界大戦前夜のイギリスの役割 ほか)
商品仕様
- アイテム名:書籍
- ページ数:207,2p
- 大きさ:19cm(B6)
- 出版社:白水社
- ISBN-10:4560095574
- ISBN-13:9784560095577
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