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３ピース・バンド、Ｓｏｕｎｄ　Ｓｃｈｅｄｕｌｅの２ｎｄアルバム。シングル「さらばピニャコラーダ」「ことばさがし」「ピーターパン・シンドローム」を収録。

夏の恋物語を綴ったシングル「さらばピニャコラーダ」（２００３年７月発売）は、軽快なテンポ感をともなう佳曲だったが、その一つのマテリアルには多様な音楽性も見え隠れしていた。９９年に神戸で結成された３人組。ファースト・アルバム『イマココニアルモノ』（２００２年７月）からの４５６日間で創造されたこのセカンド・アルバムは、その先行盤で予感させた世界観の広がりを確実に示す内容に仕上がった。流行りに左右されない普遍的なポップ／ロック・チューンを作り出すセンスをベースに、自らを洗練させている。可能性の追求と言い換えてもいいだろう。彩りの豊かになった印象のある楽曲について、それぞれのアプローチにルーツを見出すのも面白い。ただ、繰り返し聴くごとに思い描くのは、実は次なる彼らの姿だった。構築した高い完成度の後ろに、到達すべき“個性”への意気揚々とした助走が感じられる。爽快な力強さにつながる、音楽家としての純粋な意思が伝わる作品だ。　（土屋京輔）