この商品の説明
商品紹介
本誌は日本で初めての総合機能材料情報誌として創刊1981年以来、あらゆる材料・形態の高機能化情報を提供して参りました。弊社の豊富な蓄積と情報網をもとに、機能材料関連の動向を深く広範囲に正確に捉え、「仕事に直結する」最新技術・市場情報を掲載しております。
目次
著者一覧
立花和宏 山形大学
鈴木崇弘 大阪大学
津島将司 大阪大学
四反田功 東京理科大学
山縣義文 (株)アントンパール・ジャパン
宮本圭介 (株)アントンパール・ジャパン
滝本大裕 琉球大学
宇都甲一郎 (国研)物質・材料研究機構
荏原充宏 (国研)物質・材料研究機構
秋根茂久 金沢大学
尾松孝茂 千葉大学
柚山健一 大阪公立大学
目次
-------------------------------------------------------------------------
【特集】電池電極スラリーの研究開発動向
-------------------------------------------------------------------------
電池電極スラリーの調整,分散,塗工技術が電池性能に及ぼす影響
Effects of Battery Electrode Slurry Preparation, Dispersion, and Coating Technology on Battery Performance
内部抵抗を減らし,発熱を抑え,寿命を延ばし,エネルギー密度を上げ,品質を管理し,コストを抑え,環境負荷も抑える。これらの電池性能要求に対する最適解をLIBの電極スラリーの調整,分散,塗工に見出すには,それらの工程と電池性能がどのように紐づいているのかを把握する必要がある。
【目次】
1 はじめに
2 電池性能
2.1 電池のエネルギー変換効率と電池の内部抵抗
2.2 電池の容量とエネルギー密度
2.3 電池の寿命
2.4 製造コストと環境負荷
3 電池電極の動作
3.1 活物質の酸化還元反応
3.2 電子伝導パス
3.3 イオン電導パス
3.4 三相界面とコンタクトライン
4 電極スラリーの調整,分散,塗工
4.1 合材電極と合材スラリー
4.2 パーコレーション理論と電極スラリーの組成
4.3 活物質の比表面積と電極スラリーの組成
4.4 活物質と導電助剤の分散
4.5 電極厚みと塗工と乾燥
4.6 電極スラリーの不純物
5 おわりに
-------------------------------------------------------------------------
電極スラリー乾燥過程のその場計測と物質移動解析
In-situ Measurements and Mass Transport Analysis of Electrode Slurries during Drying
多孔質電極は電極材料を液中に分散させた電極スラリーを塗布・乾燥することにより作製される。この乾燥過程においては,分散媒の蒸発に伴い,材料の移動現象によって多孔質構造が形成されるが,濃厚・多分散な電極スラリーの非定常過程における構造形成のメカニズムは明らかになっていない。本稿では,固体高分子形燃料電池用の電極スラリーにおける乾燥過程のその場計測と物質移動解析による現象解明と電極構造制御に向けた取り組みを紹介する。
【目次】
1 固体高分子形燃料電池用電極スラリーの特徴と乾燥過程の電極材料移動現象
2 乾燥速度の評価と表面イメージング
3 乾燥過程その場インピーダンス計測
4 物質移動解析
5 乾燥と構造形成
6 まとめ
-------------------------------------------------------------------------
レオ・インピーダンス法によるカーボンスラリーの分散性評価
Dispersibility Evaluation of Carbon Slurry by Rheo-impedance Method
リチウムイオンや燃料電池に用いられるカーボン分散液(スラリー)の分散性は,電極特性に大きく影響する。このため,電極スラリーの分散性の評価は重要である。我々は最近,レオメーターでせん断応力を与えながら,電気化学インピーダンスを測定することでスラリーの分散性を評価する新たな手法を開発した。本稿では,インピーダンスの基礎からレオ・インピーダンス法を用いたスラリー分散評価法について概説する。
【目次】
1 はじめに
2 電気化学インピーダンス法
3 レオ・インピーダンス法
4 カーボンスラリーの分散性評価
5 まとめ
-------------------------------------------------------------------------
ナノ空間にレドックス活性分子を束縛させたスラリー電極の開発
Development of Slurry Electrodes with Redox-Active Molecules Confined in Nanospace
本稿では,レドックスフローバッテリーの電極反応場として,1nm未満という極めて狭いナノ空間反応場について概説する。ナノ空間に束縛させたキノン誘導体分子の電極反応速度は,物質拡散律速から電荷移動律速に変化するため,見・・・