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商品紹介
あくまでインダストリアルな視点で、バイオにおける研究開発のシーズを鋭く掘り起こし、応用分野におけるニーズに結びつけるということを編集の主眼においています。バイオにおける研究開発、技術開発、製品開発、市場展望、企業動向、産業へのインパクトに焦点をあてた画期的なバイオ専門誌です。
目次
【特集】筋萎縮予防食品の開発
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特集にあたって
長澤孝志 (岩手大学 農学部 応用生物化学課程 教授)
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骨格筋萎縮の分子メカニズム
Molecular Mechanism of Skeletal Muscle Atrophy
吉村亮二 (京都府立大学 生命環境科学研究科 分子栄養学研究室)
畑澤幸乃 (京都府立大学 生命環境科学研究科 分子栄養学研究室;東京医科歯科大学 医歯学総合研究科)
亀井康富 (京都府立大学 生命環境科学研究科 分子栄養学研究室 教授)
骨格筋は人体で最大の組織であり、タンパク質(アミノ酸)の形でエネルギー貯蔵を行う。一方、筋萎縮(加齢や寝たきり)は生活の質を低下させる。予防法確立に分子機序理解は重要である。FOXO1およびPGC1αはそれぞれ骨格筋量を減少、肥大させる転写調節因子である。本稿ではFOXO1およびPGC1αによる遺伝子発現調節機構と筋量制御の分子機序に関する知見を整理する。
【目次】
1. はじめに
2. フォークヘッド型転写因子FOXOサブファミリー
3. FOXO1は筋萎縮を引き起こす
4. PGC1αによる筋萎縮抑制作用
5. PGC1αアイソフォームによる筋肥大促進
6. FOXO1とPGC1αのクロストーク
7. おわりに
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サルコペニア予防に向けた運動と栄養摂取
Nutrition and Exercise in the Prevention of Sarcopenia
小笠原理紀 (立命館大学 総合科学技術研究機構 専門研究員)
藤田聡 (立命館大学 スポーツ健康科学部 教授)
加齢に伴う筋量と筋機能の低下(サルコペニア)は高齢者の機能的自立を低下させ、要介護へのリスクを増加する。タンパク質・アミノ酸の摂取とレジスタンス運動は共に骨格筋のタンパク質合成を刺激する因子であり、筋量の維持には必須である。サルコペニアの進行を予防・遅延させることを目的とした食生活と運動習慣について最新のエビデンスを基に再検討する。
【目次】
1. はじめに:サルコペニアとは?
2. 骨格筋のタンパク質代謝
3. サルコペニア予防に向けた栄養摂取の重要性
3.1 アミノ酸摂取による筋タンパク質合成速度の変化
3.2 高齢者のタンパク質所要量
3.3 長期的な栄養介入による筋肥大の試み
3.4 有酸素運動が骨格筋タンパク質代謝に及ぼす影響
4. レジスタンス運動による筋肥大効果
4.1 単回のレジスタンス運動によるタンパク質合成速度の変化とその調節機構
4.2 長期的なレジスタンストレーニングによる筋肥大効果
4.3 加齢の影響
5.おわりに
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アミノ酸による骨格筋萎縮抑制
Suppression of Skeletal Muscle Atrophy by Amino Acids
長澤孝志 (岩手大学 農学部 応用生物化学課程 教授)
タンパク質やアミノ酸が骨格筋タンパク質の合成と分解を調節していることが、最近いろいろな角度から解明されてきた。アミノ酸の中でもロイシンの摂取は骨格筋タンパク質の合成を促進し、分解を抑制する。ここではロイシンを中心にタンパク質、アミノ酸による骨格筋タンパク質の分解と合成の調節およびその機構について紹介する。
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フラボノイドによる廃用性筋萎縮予防
Preventive Effect of Flavonoids on Disuse Muscle Atrophy
向井理恵 (徳島大学 大学院ヘルスバイオサイエンス研究部 食品機能学分野 助教)
二川健 (徳島大学 大学院ヘルスバイオサイエンス研究部 生体栄養学分野 教授)
寺尾純二 (徳島大学 大学院ヘルスバイオサイエンス研究部 食品機能学分野 教授)
フラボノイドは様々な健康増進効果が報告されている植物ポリフェノールである。近年、フラボノイドが廃用性筋萎縮を予防する可能性が指摘された。そこで、フラボノイドの抗酸化活性とシグナル伝達調節の両面から、抗筋萎縮の作用機構を考察する。さらに、骨格筋へのフラボノイド蓄積に関する最近の知見についても紹介する。
【目次】
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