この商品の説明
商品紹介
グラフィックメディアを中心に、国際的視点からリアルタイムなデザインムーブメントを紹介するインターナショナルデザインマガジン。1953年の創刊よりつねに世界各国のデザイン事情にアンテナを張り巡らし、時代の先端を切り拓くデザイナーとそのクリエイティブワークを毎号豊富なビィジュアルを通じてグラフィカルに紹介。掲載作品も、ポスターをはじめとするグラフィック全般から映像、そしてマルチメディアデザインまで幅広く網羅、多様化する視覚的価値観に対応しながら、デザインシーンのフロントラインをハイクオリティに伝える。
目次
特集:現代日本のブックデザイン史 1996-2020
企画・編集:長田年伸,川名潤,水戸部功,アイデア編集部
デザイン:LABORATORIES(加藤賢策,岸田紘之)
撮影:GTTGHM(扉写真),青柳敏史(書影)
本特集では,国内の書籍売上がピークに達した1996年から現在に至る「出版不況」の時代のブックデザインをカバーデザインのスタイル別に紹介。
パッケージとしての訴求力が優先される現代のブックデザインが,約25年の間に如何にして更新されてきたのか,その一端を誌面上に描き出そうと試みた。
掲載書籍の選定にあたったのは,ともに現役のブックデザイナーとして活躍する長田年伸,川名潤,水戸部功の3名。
ふだん書店で並列されることのない約400点の書籍を,デザインスタイルという共通項で束ねることで横軸としての同時代性を浮上させ,ブックデザインに隠された作法と模倣,継承と発展の足跡をたどっていく。
そうして描かれたブックデザイン史からは,同時期の日本の出版史を垣間見ることも出来るだろう。
紙の本の価値がもはや自明のものではなくなったと言える現在,日本の出版産業と命運をともにしてきたブックデザイナーたちは如何にして自らを規定し,今後も本を本たらしめていくのか。
3人のデザイナーたちの本へのまなざしが,ともに本づくりに携わる出版関係者や流通関係の方々にとっても,周囲の本の姿や書店の景色をいまいちど眺める契機となることを期待したい。
序文 日本のブックデザイン史を紡ぎつないでいくための覚書
文:長田年伸
第1章 紙上のポリフォニー[多声音楽]
挑発する造型詩人たちの声
文:水戸部功
「薄利多売」型から「高付加価値」型に 1996年からの出版業界の変化
文:星野渉
第2章 タイトル・ブリコラージュ
あり合わせの道具で唯一の仕事をするということ
文:長田年伸
ベストセラーの25年
文:澤村修治
第3章 言葉/図形・象形の境域
詩と描き文字の関係性と変遷
文:川名潤
引き算の料理写真
文:三浦哲哉
第4章 ブックデザイン・オールドスクール
限られた個人のものとしての
文:長田年伸
本の此岸,デザインの彼岸――オルタナの在処
文=室賀清徳
第5章 イメージの闘技場[コロッセウム]
変化はいつでも知らないところからやってくる(かもしれない)
文:長田年伸
ブックデザインはブックデザインでしかない
座談会:長田年伸,川名潤,水戸部功,加藤賢策
構成:長田年伸
出版の本義へ
文:長田年伸
シュパゲッティとタイポグラフィ 仁木順平
文・写真・デザイン:戸塚泰雄(nu)
働き方が多様化するなか,グラフィック・デザインの仕事のあり方も変わりつつあるのかもしれない。
東京・下高井戸で,自宅を改装して喫茶店「schiff KUCHE(フィシッフ キュッヒェ)」を営むデザイナー,仁木順平に,デザイナーとしての働き方,生き方を取材した。
連載│FormSWISS 第2回 南スイス・イタリア語圏地方
企画・構成:Form
アートディレクション・デザイン:&Form
文:丸山新
翻訳:藤本和子-ヘッジズ,岩坂未佳
撮影:Simone Cavadini,丸山新
タイプフェイス:Swiss Typefaces
印刷(pp. 119-120):大洋印刷株式会社
協力:在日スイス大使館,Swiss Typefaces, 大洋印刷株式会社
特別協力:Gigi Mascheloni, Viviana Altafin
世界各国におけるデザインの状況はもとより,その周辺を取り巻く教育,テクノロジー,ワークライフバランスなどを現地でリサーチし,本誌での4回にわたる連載を皮切りに,誌面の枠を越えて展示や教育プログラムなどを展開していくデザインプラットフォーム「Form」。
デザイン大国スイスにフォーカスする連載の2回目では,スイスを横切るアルプス山脈唯一の南側,イタリアと国境を挟む南スイス地方を拠点に活動するクリエーターや教育機関を紹介する。
人里離れた山の奥に暮らし続け,世界のデザイン界に影響を与え続けているデザイナー。
町から離れた小川のほとりにある元工場をリノベーションし,そこに仕事場と住まいを構えてサステイナブルな生活を送るデザインスタジオ。
大都市と地元の村を行き来しなが・・・